迷子の月 〜exploration of Luna〜

第三話

 暗闇の中でぼんやりと光っている月を背景に、ルナと魔理沙は空を飛んでいた。箒の先端に跨る魔理沙、そしてその後ろにルナが箒の柄を握りしめている。
「それで、どこに行くつもりです?」
「何も考えてない。適当に飛び回って探すつもりだぜ」
 魔理沙は、前を向いたまま答えた。ルナは少し呆れた顔になる。
「それなら、私たちの家……大木までお願いします」
 ルナは魔理沙に提案する。一応、二人がいるかどうか自分の目で確認したかったのだろう。
「そうか。分かったぜ」
 即答し、さらにスピードを上げて飛んでいく魔理沙。
「今度はゆっくりお願いしますよー」
 ルナは忠告をする。が、魔理沙はそんなのも聞いていないようだった。

-Powered by HTML DWARF-